フナズシのお祭り❝すしきり祭り❞に行ってきた!

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滋賀のソウルフード❝フナズシ❞

滋賀のソウルフードと聞いて、おそらく皆さんの頭に真っ先に思い浮かぶのが「鮒鮓(フナズシ)」ではないでしょうか?
滋賀のイメージとして琵琶湖に次ぐインパクトのある物、それが「鮒鮓」だと思います。
ただそのイメージは決して良いイメージではないかも・・・
というのも、やはりその見た目と❝強烈な匂い❞のせい?

しかしなぜか滋賀の地酒が好きになればなるほど、この鮒鮓の魅力にはまってしまうのですよ。
私のハンドルネーム「funazushi-maru」にも使っている「鮒鮓」というワード。この鮒鮓が主役の祭りがあると聞きました。
昨年11月に守山のとある喫茶店にて鮒鮓が好きだって話していたら、そこにいた年配の方から「守山のお祭りですしきり祭りってのがあるで!」
って教えていただきました。

で、ネットなどで調べて5月に開催されることを知り、さっそく行ってきたというわけです。

ちなみに鮒鮓のことを知らない方のために「鮒鮓」について簡単に説明しておきますと、

  • 材料:主に琵琶湖産の二ゴロブナ (最近は鮒があまり獲れないので琵琶湖産も少ないらしいが・・・)
  • 製法:鮒を塩漬けし、その後洗って乾かしたものに御飯を詰めて樽の中で発酵させて作る「なれずし」と言われるカテゴリの食品です。ちなみにできあがるまでに1年半くらいかかるそうなので非常に手間がかかります。
    御飯の乳酸発酵によって酸っぱくなります。
  • その他:価値が高いのは子持ちのメスです。オスは比較的手頃な価格で手に入りますが、メスはかなりの高級食品です。
    熟成や製法の違いもいくつかあるみたいで、熟成の進んだものはまるで         「クリームチーズ」のような味わいのものもあります。

※滋賀県のホームページではなんと「ふなずし作り方」というページが用意されてます。(滋賀県スゲー‼)

ふなずしの自宅での美味しい漬け方教えます。

下新川神社って


どうも最近神社のネタが多いような気がしますが、近江の歴史を調べる上では避けられないのかもしれませんね。

で、下新川神社の由緒記によると、
第10代崇神天皇(初代:神武天皇から9代:開化天皇までは実在が不確からしいが、この崇神天皇からはある程度実在が確かと言われている)
の第1の皇子:豊城入彦命(とよきいりひこのみこと)と新川小楯姫命(にいかわおたてひめのみこと)が主神。
豊城入彦命は湖西より丸太のイカダでこの土地に来て平定し、ここを「幸津川(さづかわ)の里」と命名されたとのことです。

その後霊亀元年(715年)にこの地に小祠を建立したのが始まりとされ、なんとその歴史は1300年!(京都よりも古いやん・・・)
非常に歴史ある神社なんです。

すしきり祭りとは?


この祭りの起源は豊城入彦命がこの幸津川の地に来た際に、村人たちが鮒鮓を献上したことに由来するそう。

古くは4月上旬に行われたようですが、現在は5月4日~5日に斎行されています。
祭りは写真にあるように4日が宵宮となり、宵宮祭、湯立神事が行われ、
5日の本祭に「鮒鮓切り神事」と巫女舞、御輿渡御、長刀踊り、かんこの舞が奉納されます。

この「鮒鮓切り神事」が祭りのメインイベントで、これは御輿渡御の御旅所にて供える神饌の調理を再現しているとのこと。
作法は鮒鮓に一切手で触れることなく、長い包丁と「真魚箸(まなばし)」と言われる長い箸を使って若い男子二人が呼吸を合わせながら
大きな動作で切り分けていきます。
その作法は「清和四条流」と言われる朝廷の料理法の流れを組むものだそうです。

いよいよ始まる本番!

正午過ぎから始まると思っていたら実際は13時頃に「鮓切り神事」があるとのこと。ちょっと時間があるので境内を見て回りました。

これからこの場所で「鮓切り神事」が斎行されます。厳格な雰囲気です。


御輿が本殿前の拝殿に置かれています。


本番を目前に控え、役があたっていると思われる若い子達が裃を着けて準備している様子・・・。ここに鮒鮓をはじめとするお供えものがあるのでしょう。

12時過ぎに神馬が境内に入ってきました。

神事が行われる場所までやってきて、折り返していきます。

12時30分頃、いよいよ始まりました。

独特のポーズ(後ろに反る姿勢)をとりながら敷かれたムシロの上を2りの若者が歩いてきます。


最初は杯と鮒鮓の頭が運ばれ、お酒が注がれます。その後赤い杯が計3回運ばれてお酒が注がれるのですが、この杯が徐々に大きなものに変わっていきます。


3回目の杯はもはや「お椀」・・・、宮司さんと自治会長さんが神事の始まりから座って杯を受けているのですが、照りつける日差しの中お酒を飲むのも
大変そうです。


お酒の酌の儀式が終わると御輿衆がやってきて、拝殿に置かれている御輿を揺する儀式です。

その後、御輿衆の方々が拝殿の階段のところに次々と並び、いよいよ「鮓切り神事」の鮓切りへと移っていきます。
いやー、周りの観客だけでもかなりのプレッシャーなのに、強面のオヤジたちが目の前に居並ぶ様を見るとこっちまで緊張感がでてきます。

神聖な儀式でもあるので、観客にも帽子を脱ぐように注意がありました。
と言っても決してシーンと静まり返るのではありません。この緊張感を和らげるように周りの大人たちがヤジを飛ばしはじめます。
最初は酔っぱらった不謹慎なオヤジが混じっているのかとびっくりしましたが、実はこのヤジも祭りの一部。
御輿衆からのヤジが少なかったりすると、観客席にいる地元の大人から「お前ら、大人しいんちゃうか?もっとヤジ飛ばせや!」ってな具合。
逆に御輿衆からも「おっさんら、品がないんじゃ!うるさいわ!」と返す。
このやり取りが面白い!!

鮓切り神事スタート

さて御輿衆が並び終えると鮓切りの「鮓」が運び込まれます。


この独特のポーズで重たそうなまな板が運ばれてきました。
このまな板の上には10匹の鮒と包丁、真魚箸が乗せられています。

そして、主役の若者二人が登場。

今年は地元の高校3年生と2年生の二人だそうです。
二人は4月ごろから毎週3回はずっとこの日の本番に向けて練習してきたそうです。


2人が互いにタイミングを取ながら、大きな動きで真魚箸を真上から鮒鮓に突き刺して包丁でゆっくりと、頭と尾を切り分けます。
長い箸と包丁で器用に鮒鮓の向きを変えながら、形を崩さないように慎重に切っていきます。
この時、鮒鮓の腹にある子がはみ出たり形が崩れると縁起が良くないとされているそうで、非常に集中力のいる作業です。


暑い中集中力のいる状況に置かれている主役の高校生達。
周囲からは「はよ、汗ふいたれや!」とまたまたヤジが・・・。
この時年上の若者が高校生たちの額の汗を拭いてやっています。
この二人は実は6年前にこの高校生と同じく鮓切り神事の主役を張った人たち。
たぶん年齢は23歳くらいだと思われるが、まわりからは「おじい」と呼ばれてました。
この「おじい」が世話役兼指導者として高校生達の面倒を見るらしい。これはこれで大変・・・


最後に切り分けた鮒鮓をお皿に取る役の方が2人でてきて崩さないように鮒鮓を皿に移すのですが、
この間もひっきりなしにヤジが飛びまくります。
ホント、緊張の連続です・・・。

この作業を3回繰り返します。1匹目の鮒鮓は御旅所に奉納、2匹目は目の前の宮司さんと自治会長に、3匹目は御輿へ奉納されるそうです。
その間周りの来賓の方々に酒が振る舞われ、この時も酒の飲みっぷりにヤジが・・・

守山市長にも容赦なく口撃が向かいます!

その後「鮓切り神事」は終わりを向かえ、その後は「諫鼓の舞」にて締めくくられます。

今回初めてこの祭りを見ることができましたが、大人たちの厳しくも優しいフォローである「ヤジ」が祭りの緊張感とセットになって
非常に楽しませていただきました。

駐車場までの帰り道、主役の高校生達と一緒になったので話を聞いてみると、「達成感がたまんないっす!」って言ってました。
これだけの緊張感と、大役を果たしてやり切った表情が非常に良かったです。
ちなみにこの後12年後まで役が決まっているとのことですが・・・。大役、お疲れさまでした。

自転車での観光

自転車で来る場合は、神社の入り口横に「幸津川会館」のところにサイクルラックが置かれています。

ビワイチのノボリが目印です。
この日はやっていませんでしたが足湯も設置されているので、サイクリングで疲れた脚をここで休めてもいいかも。

下新川神社から2㎞弱のところに「おうみんち」というJAの直売所があります。

ここにはなんと「ふなずしジェラート」が!


私は「ふなずし」ジェラートと「菜の花」ジェラートのダブル(380円)をいただきました。
「ふなずし」はヨーグルト風の味の中に「麹」の風味って感じ。ここにしかない味を堪能!
是非、一度ご賞味あれ。

下新川神社の場所


神社付近はお祭りの最中は車は入れません。(できれば自転車でどうぞ・・・)

どうしても車でという場合は、幸津川地区の野洲川沿いに公園ができています。
そちらに大きな駐車場がありますので、そちらに停めて歩けば10分程度で神社に着きます。

是非、滋賀の地酒好きの方なら一度は「鮒鮓の聖地」で1300年の歴史を感じてみてはいかがでしょうか?

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コメント

  1. カーズ より:

    こんな鮒鮓の行事があるんですね!Σ(゚Д゚)今度ロードで行ってみます!
    そして美味しい地酒をお供に1300年の歴史に想いを馳せて見たいと思います(笑)

    • funazushi-maru より:

      カーズさん
      是非行ってみてください。お酒がほしくなること請け合いです!
      鮒鮨の美味しいのは高いので、かわりに琵琶湖産の小鮎よエビの佃煮で我慢しました・・・