起業して3年経った今思うこと

今年の夏はいつになく苦しい。

今年がそうなるのはわかっていたことだけど、実際にそこに身を置いてみるとやはり辛い。

事業としては小規模ながら少しづつは伸びているし、秋の予定も色々と頂いている。昨年までならこの展開に希望を抱いていた。

ではなぜ今年は辛いのか。

3年目までは事業を立ち上げることそのものや、自分で考えたサービスを利用いただき対価が発生することそのものを自身の初めての経験として楽しめた。

でももうその時期は終わり、単に対価が発生することを楽しんでいる場合ではなく、収益事業としてここまでの3年をベースにしつつ、いかにして成長させていくかを考えるフェーズとなった。

しかもこれまではとても少額だった固定費は、家賃やリース料などが大きく増えることで、気を抜いていたらすぐに銀行口座のお金が消え去ってしまう不安もでてきた。

また今は頂けているお仕事の案件も、世の流れが変われば無くなってしまう恐怖もある。実際今年は大変お世話になっていた旅行会社の担当者の方が異動になり、それによって現担当部署の負担が大きくなり、手間のかかるサイクリングという商品に力を注ぎにくくなっている様子。私も28年仕入れ部門の担当者としてサラリーマンやってきたので、そうやって受発注の環境が変わるのは見てきたこと。これには逆らえない。

ここまで脱サラしたての経験の圧倒的に少ない私に相談が来ていたことが奇跡。ここまでの3年間はその奇跡によって頂けた大切な経験のための時間なのだと思う。

そう、ここからは本当の意味での起業。

ある一定のお客様や、ニーズがあることはわかった。相場観も身についたし、ガイド仲間も優先的に協力してくれる。ツアーの運営の段取りも身についたし、必要な備品なども揃えられた。

ここから先は、この経験を土台にしながら、自社と直接繋がっていただけるお客様を見つけていくというフェーズへ移行する。

これがとてつもなくしんどい・・・。

サラリーマン気質が抜けてないのか、依頼を受けて動くのは得意ではあるけど、依頼もないのに自分で勝手に企画して集客をするための活動は、結局自分が何をやりたいのかということとひたすら向き合う作業だからだ。そしてその企画へどれほど情熱を注げるかがお客様が魅力を感じるかどうかにかかっている。

もちろんツアーはお客様だけでなく、協力いただく地域の施設や協力者をも巻き込まないと良いものにならない。その意味でも協力者との関係性作りや、ツアーに参画するメリットの設計も必要となってくる。

そんなことを一人で考えると、あまりにも多方面への配慮などが増えすぎて何から手をつけて良いのかわからなくなってくる。こういう場合、一人でぐるぐると頭の中で回して出てくるアイデアは大抵の場合ロクなもんがでない。

仲間がほしい・・・。

ガイド仲間はいるし、彼らにアイデアを求めることはできるけど、同じ目線で事業のことを考えて欲しいなんて言えない。彼らにそこまで頼るのはさすがに重すぎるだろうし・・・。

でも・・・一緒に本気で悩んで挑戦してくれる仲間が欲しい。滋賀を愛し、ローカルの価値をサービスに変えていく仕事に魅力を感じ、お客様の笑顔を増やすことを楽しみ、そして会社を大きくする夢を共に見ることのできる人。でも最初は一緒にリスク背負ってくれる人。

そんな都合のいい人なんて・・・いないよなあ。

でもウチの会社が大きくなり、つまり滋賀のローカル観光が盛り上がるためには、そういった人が一人でも多く仲間になってくれることが絶対に必要だ。

例えばDMOやDMCという組織のもとで、県内のローカル観光事業者が繋がり助け合えるようになるのが一つの方向性かもしれない。その方が仲間を増やしやすくもなるし、大きなリスクも背負いやすくなるから。

現在、滋賀県内のDMOといえば

  • (一財)関西観光本部 (広域)
  • (公社)びわこビジターズビューロー (滋賀)
  • (一社)比叡山・びわ湖DMO (大津・京都)
  • (一社)近江ツーリズムボード (彦根など湖東エリア)
  • (公社)長浜観光協会 (長浜)
  • (一社)近江八幡観光物産協会 (近江八幡)
  • 登録候補:(一社)びわ湖の素DMO (米原)

といった組織が官公庁のサイトに登録されている。

広域は広域すぎて大阪や京都などがどうしてもメインになるし、びわこビジターズビューローはDMOとはいえ実際は県の政策の下請け組織といった趣。大津と京都はおそらく京阪絡みもあっての比叡山を中心とした観光がベースであることは想像がつく。

おそらく純粋な地域のDMOとしては近江ツーリズムボードさんが一番それっぽいなと感じる。ただし湖東エリアに限定されているので、滋賀全域というのがどこまでやれるのか・・・。他は観光協会まんまな気がする。

かといって新たに別の組織を作るのは色々と非効率だし、ただでさえ分裂気味の滋賀県の観光がさらに分断されてしまうかもしれない。

そう考えると近江ツーリズムボードさんに頑張って欲しい。私自身彦根出身という個人的事情も含めて応援してみたい。

最近は仕事抜きで友達と遊ぶとかめっきり減ったこともあり、もっぱら旅行するにも仕事がらみ、そして一人。趣味が仕事になることで純粋な趣味がなくなってしまう。結果プライベートな遊びの時間が全部仕事になってしまう。そんな生き方ってやりたくてもなかなか実際には難しいことだと思うし、そう状況になれたこと自体とても感謝すべきことではあるのだけど、いざなってみるとそういうことだなって・・・。

なので最近は釣りを趣味に設定している。釣り仲間募集中です!

ちなみに私がやる釣りはファミリーフィッシング的なお手軽なもの。琵琶湖ならバス釣り、春はホンモロコ、海なら投げキス、小アジ釣り、メバリング、エギングです。

また地酒も好きですが、最近特に気になっているのは和菓子屋さん。和菓子屋さん巡りしてブログ化してみたいなと思っております。この辺は仕事化しそうでちょっとやばいですが。

長くなってしまったので、今日はこの辺で。では!