【ヤジキタ最終章・2023日光&奥州道中編】③いろは坂〜宇都宮宿

3日目スタート

全国の旧街道サイクリングファンの皆様こんにちは! フナズシマルです。

ヤジキタ最終章・2023日光&奥州道中編の三日目がスタート。

二日目のブログはこちら↓

日光で迎えた三日目の朝。ええ天気です。

後輩F君、ヤジキタおやじ達を見送るため同じ宿にわざわざ宿泊してくれていました。いいやつです。

天気も良いということで観光日和。

Y工場長、日光東照宮に来るのが初めてということで、朝はそちらを見て回ることに。

で、お昼前から「いろは坂」へとチャレンジという計画にしました。

東海道、中山道、甲州道中といずれも初日から難所を越えるコースばかりでしたが、今回はここまで大した難所もなく、ほんとタダ飲んで食ってるだけのサイクリングです。ちょっとくらいキツい場面を作っておかないと、この先も大して頑張る場面が登場しそうにないのです。

とはいえ昨日から体調のすぐれないY工場長、果たして大丈夫なのか…。

日光東照宮へ

後輩F君に見送られ、ひとまず東照宮目指して二人スタート。

朝から駐車場への車の列ができています。こんなとき自転車は気楽なもんですね。

「御土産 御食事 きしの」さんの裏手にはなんと立派なサイクルラックが設置されています。ちゃんと事前に駐めるとこを調べておきました。こちらはなぜか駐車場もガラガラ。穴場のようです。

朝から多くの参拝客がおられました。今年の大河は徳川家康が主役なのでその影響もあるんでしょうね。

間近でみる陽明門は素晴らしかったですよ。

戦国の世を終わらせ現在も続く日本の首都を作って神となった家康。当時の技術の粋を集めた豪華絢爛な様はまさしく神の君のパワーを表していました。また平和への祈りが込められた意匠のひとつひとつに家康の世界観を知ることができます。

ちなみに8年前、私は元職の東京営業所で単身赴任中でした。その間は自転車で東京中を走り回りました。意外と東京って小さいなと感じたものです。

1年の任期が終わって京都へと戻る際に、関東での思い出作りにと上野から東武鉄道で日光に来たのです。その時は陽明門の修復工事中だったので全体が保護用の壁で覆われていました。もう一度ここに来れたことは何かのご縁なのかもしれません。

あえて難所「いろは坂」へ

「いろは坂」は、馬返しから中禅寺湖までの往復区間に、合計48個の九十九折りのカーブが続く坂道です。

登りとなる第2いろは坂が約7.5km、標高差は約400mとなっています。平均斜度は5〜6%程度とのこと。部分的には10%くらいのところもあるかも。

ただ馬返しまでの区間も距離7.5kmほどあり、標高差200mくらい登る必要があります。

何度かY工場長には「ほんまに大丈夫ですか? 引き返すなら今ですよ?」

と聞いたものの、

「何言ってんだよ、行くって言ってんだよ!」と引く気はないようです。

逆に心配するような態度を私が取ってしまったことで、結果的にY工場長の気持ちを逆撫でして闘志を掻き立ててしまったのかも…。

馬返しまでの7.5kmはだらだらと直線的に登る道。交通量もそれなりにあるので気も使います。たんたんと登っているとY工場長の姿が遠くなり…。とはいえペースを合わせるとこちらもしんどいのでちょっと先に行っては待つ形に。

余裕の表情!?のY工場長

その後、最初のカーブとなる「い」のカーブ1まで一緒に走り、ここからは自分のペースで中禅寺湖畔まで行って待ち合わせることにしました。

平均斜度5〜6%といっても結構シンドイ…。一番軽いギアをクルクルと回し、歩くくらいのスピードで登ります。

長い距離の自転車旅をスタートした時、また峠道を登る時、いつも頭に浮かぶのが「千里の道も一歩から」という言葉。

ゆっくりでも前に進んでいればいつかはゴールに辿り着く。しかしペダルは回さないと前に進まない。スピードよりも回し続けることが大事。まずはこの一歩と思いながら走っています。人生も一緒ですね。

なんとか中禅寺湖畔まで辿り着き、後ろから登ってくるであろうY工場長を待ちます。

私自身、大したスピードがでていないので10〜20分もすれば登ってくるだろうと思っていました。

ところが、30分経っても40分経っても現れない…。

さすがに心配になって電話するも繋がらず。メッセンジャーへの返事に「イイネ」がついたので、事故っているわけではなさそうですが…。

Y工場長が到着してからランチにしようと思っていたのに、さすがにこんだけ待つと腹も減ってきて若干イライラ…。

気を揉みながら二荒橋の交差点でずっと待っていると、私が到着してから50分以上経って漸く現れました。

大丈夫でしたか?と聞くと、

「すまんな〜、途中腹減ったから明智平で飯食ってきたわ!」と仰る。

(えっ?なんで? こっちは1時間近く待ってたのに…なんだよそれ!)と思いつつ、私もお腹が減ってたので近くで食べようということになりました。

ただY工場長はすでにお昼食べているので、その辺の適当なところへ入ることに。せっかくここまで来たから美味しいものをと思っていただけにちょっと残念…。

その時の様子がこちら。

もう寝転んでらっしゃいます…。

今思えばやっぱり体調が良くないのに無理して登ったんでしょうね。

明智平で飯食ってたのもガス欠になったのかもしれません。この写真ではニヤニヤしてらっしゃいますが実際は余裕はなかったのかも…。

コロナ禍を挟んでようやく実現した今回のヤジキタ五街道フィナーレ。Y工場長なりにチャレンジを諦めるような旅にはしたくないという思いがあったのだと思います。

再び、宇都宮宿

大雨の中ようやく馬返しに辿り着いた

復路は、中禅寺湖の上あたりが真っ黒な雲に覆われてきて、こりゃ一雨来そうだな…ということで雨具を準備しながらリスタート。

第一いろは坂を下って行く途中で、強い雨が降ってきました。急な下りでの大雨はかなり怖い。後ろから車もギュンギュンと水飛沫を飛ばしながら走ってきます。

馬返しのあたりでも雨は激しかったものの、先の方には雲の切れ間が見えています。もう少し進めば雨も止みそうです。

「今市宿」のあたりではすっかり雨は上がっていました。

智賀都神社 長寿の夫婦欅 樹齢700年の大木

宇都宮へと向かう日光街道はずっとゆるい下りが続き快調にスピードがでます。このスピード感も自転車旅の楽しいところですね。

過去の街道では一々細かく道標とか高札場などチェックして走っていましたが、今回の街道では拘りを抑えて細かく見るのは控えようと思っていました。実際奥州も日光も街道的な見所は少なめだからという理由もありますが、二人で走ってきた五街道旅のファイナルだからこの旅の空気そのものを味わいたかったのです。

とはいえ、気持ちよく走りすぎると街道旅の趣旨ごとぶっ飛ばしてしまいそうだったので、申し訳程度に気になった風景で止まってみたり。お互いに気まぐれなもんです。この緩さを互いに許せる仲だから、ここまで二人で走ってこれたのかもしれません。

栃木県庁

あっという間に再び宇都宮に到着。

今晩の宿は「ザ・グランドスパ南大門」

焼き肉の南大門がやっている北関東最大級の温浴施設で、カプセルタイプの宿泊施設が併設されています。宿泊代が安いしあんまり出歩かずに施設内で食事も風呂も完結できるのでいいかと思ったのですが…。

大浴場はさすがに良かったものの、食事は大混雑で入りづらく、カプセルも新しくて綺麗だけど旅の三日目としてはのんびりできないのが良くなかった。

元々そんな快適な旅を企画してたわけではないけど、話のネタにと思って少々捻りすぎたか…。

一番困ったのが洗濯物。ここまで宿にコインランドリーがあったのだけど、ザ・グランドスパ南大門にはありませんでした。一番近いコンランドリーまでは1.5kmほど歩くことになります。

やむなくY工場長からのブーイングの中、コインランドリーまで歩くことにしました。その途中で良さげな飲食店があれば…と思いつつ、歩いたものの特に良さげな店もなく。

コインランドリーに着くと、ちょっと小綺麗な店内で休憩スペースなんかも用意されていました。近くにはコンビニ。洗濯を待っている間が暇なので、結局コンビニ弁当を買って食事を済ますことになってしまいました。せっかくの宇都宮の夜が台無しに…。

やっぱ行き当たりばったりすぎるのもアレですね。旅行業やっている人間としてはこれじゃ失格です。まあ、こんなのも旅の思い出になるのかな?

さて、明日はいよいよ最終日。

なんとここにきて台風が…。最後まで油断できないみたい!

ルートマップ

日光&奥州道中ルートマップ

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