ゆる輪サイクリング
今年の5月にストラーダ・テンチョーのアテンドによる「御代参街道ライド」に参加して、初めて御代参街道を自転車で走りました。担ぎ区間あり、グラベルありとなかなか面白いコースでしたので、いつか仲間を連れて行きたいなと考えておりました。
今年、H氏の発案で「ゆる輪(りん)サイクリング」というサイクリングサークルが発足!
そこで初めてお会いしたM氏なんですが、冬場はシクロクロスレースやトレイルランに打ち込んでいるアスリートな方です。そんな彼に御代参街道を紹介したら、すごく興味を示していただきました。きっと山や自然に溶け込んで遊ぶのが好きな方なのですね。
で、いつか「ゆる輪サイクリング」で企画しますね、と言っておりました。
さて、12月のゆる輪サイクリングの企画をどうするか?
ということで、私がコースを決めることになりまして、ここぞとばかりに「御代参街道」に決定。この時期なら山の中のほうが暖かいし、藪漕ぎするとしても雑草が減っているので良いのです。
しかし、残念なことにM氏は外せない用事ができたとのことで不参加…。
ならばということで、山中の担ぎ区間は取りやめ、旧街道を基本としながらも舗装路中心の(こだわりユルめ&見所多め)にしたサイクリングコースを設定。若干寂しい参加者3名ですが、しかも天気もやや微妙な感じですが行ってまいりました。
御代参街道の土山~日野は見どころ満載!
3人だけなので、集合はH氏のお家。
まずは旧東海道を土山方面へ。国道1号線脇の御代参街道分岐の道標で、軽く道の由来を説明して一応は街道ライドスタートらしくスタート。
本来なら先のY字路を右へ進み西瀬音の集落から山中へ入って、自転車担ぎで「笹尾峠」を越えるのですが、今回はそこへは向かわずY字路を左へ…。
短めのヒルクライム後、坂道を抜けると…
目の前に「頓宮大茶園」の一大パノラマが広がっていました!
まずは本コース1発目の見所です。滋賀の中でもここまで広大な茶畑はなかなかないのではないでしょうか。しかもこの後、茶畑のパノラマを突っ切るように走る、長ーい直線の下り道を爽快に駆け下りるコースが待っています!
これが最高に気持ちいい!
下り切ったところからは、県道41号線を日野方面へ進みます。ここからは、ほぼ車が通らない林道。若干道はガレたり苔むしたりしてしまっていますが、それもまたいい感じ…。
紅葉は終わりかけでしたが、赤やオレンジ色が挿し色のように入る静かな林道を進むと、頓宮新池というため池がありました。人の気配のない静寂の水面や写り込む木々を眺めていると心が落ち着きますね。ここも見所の一つです。
土山と日野町の境界に来た時、標識に「酷道」シール発見。
酷道どころか、めっちゃ素敵な道ですから。ちなみに県道ですけど…。
そこから少し行った先に、御代参街道の笹尾峠越えルートとの合流点がありました。一応今回も御代参街道を主題としているので軽く説明させていただきました。今度はこの道に皆様をお連れしますからね。御覚悟を…。
鎌掛宿で童心に帰る
峠道を越えたら、御代参街道を土山からスタートして最初の宿場だった集落「鎌掛(かいがけ)」に到着。
ここで私、立ち寄ってみたいところがありました。NHK朝ドラ「スカーレット」でロケ地にもなっていた「旧鎌掛小学校」です。
今は廃校となっていますが、中には自由に入って見学ができます。こんなに趣があって絵になる学校跡が人知れず鎌掛にあるんです。滋賀ってどこまでも奥ゆかしい…。
で、校舎内に広がる懐かしい空間に、オッサン3名ついつい童心に帰ってしまいました…。
旧鎌掛小学校の詳細は地球の歩き方でレポートしてます。
https://tokuhain.arukikata.co.jp/shiga/2019/12/post_99.html
もう一つ、鎌掛で気になっていた場所。たまたまFacebookグループで見かけたカフェ「LahainaGarden(ラハイナ・ガーデン)」さん。
https://tokuhain.arukikata.co.jp/shiga/2019/12/lahainagarden.html
えっ、こんなところに?って場所にあるのですが、昼前に日野まで到着できなさそうだったので、こちらでランチをいただくことにしました!
ご飯とスープがおかわり自由だったので、峠を越えて空腹になっているオッサンサイクリスト達の腹もしっかり満たしてくれました!
その先はしばし御代参街道を忠実に進み、近江商人の街・日野へと入っていきます。
先日、紅葉が大変綺麗だった「東本誓寺」へ寄り道。
https://tokuhain.arukikata.co.jp/shiga/2019/11/post_97.html
先日よりさらに紅葉は進んで茶色が増えてしまっていましたが、この頃には空も晴れてあったかい日差しが照らしてました。相変わらず銀杏の黄色の絨毯で綺麗な境内には人がほとんどおらず、穴場感のある雰囲気を十分感じさせてくれていました。
岡本宿ではガリ版発明家の生誕の地「ガリ版ホール」に軽く立ち寄って、たこ焼きの幟に一瞬心揺さぶられつつ、この日のゴール「八日市」を目指します。
八日市の旧赤線「延命新地」に寄り道…
この日もう一丁、私が見てみたかったのが八日市の旧赤線地帯。
御代参街道が通りぬける本町商店街アーケードから西側に広がるエリアにそれはあります。
その名も「延命新地」。
近江鉄道「八日市駅」の西には、太郎坊が鎮座する小高い山と尾根続きとなった延命山があります。その麓に1868年「招福楼」という料亭が開業したのが始まりだそう。(招福楼は今も駅前に本店があり、新宿伊勢丹などにも店を構える高級料亭です)
八日市は戦時中に八日市飛行場があり、駐在していた「飛行第3戦隊」の存在によって大変賑わっていたようです。つまり兵隊さんのニーズに応える形で遊郭が広がったのですね。
(今回は寄り道できませんでしたが、八日市には戦時中の飛行場にまつわる史跡がいたるところに残っていたりします。今度はそんなのを自転車で巡ってみたい)
1958年以降、売春防止法の施行のよってそれら遊郭は解体されていきました。
このエリアに入り込んだとき、今でも当時の名残を残すかのような建物や雰囲気を感じることができます。なんともディープ感あふれる風景でしょ…?。
今も飲食店街として今もいくつかのスナックや飲み屋が営業をされていますが、本町のアーケードも含めて八日市駅前の寂れ感は、ある意味見応えがあります。この独特の雰囲気をのこしたままディープな街としてお店が増えたら面白いなあ…と思うのは私だけでしょうか。
H氏、街の雰囲気にフィットしすぎ…です。(笑)
おそらく数か月以内に、H氏はこのあたりの常連になっていることでしょう…。
延命新地…、
旧街道の時代テーマとはちょっと違う寄り道ポイントでしたが、これも滋賀という地域の特性を感じる場所の一つです。滋賀にはかつての人の往来の中心的存在地から、昭和のモータリゼーションによって取り残され、インフラとしての主役の座から消えたエリアがそこら中にあります。
だって県庁所在地自体がそうですから…ね。
そして主役であった頃の香りが、フワッと街や道の上に漂っているのです。私は、そんな滋賀の中にある歴史の香りを嗅ぐのが好きになってしまったのかもしれません。
2019年もあと2日。
今年一年、自転車を通じて繋がって頂いた皆様、大変ありがとうございました!
毎年本当にたくさんの皆様と出会い、楽しい時間を共有させていただいていること、大・大感謝です!
来年も自転車を通じて、多くの皆様と楽しい時間を共有できることを願い、性懲りもなく僻地ブログ「FUNAZUSHIの国から.work」を書き連ねていければと思っております。
2020年も引き続き、よろしくお願いいたします‼
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